はばたけ!五泉絹織物!!

5月25日に、経済産業省・中小企業庁が選定する「はばたく中小企業・小規模事業者300社」が発表されました。
な、な、なんと、横正機業場もその「地域貢献」部門で選定されました!

横正機業場のページ
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/monozukuri300sha/2016/a113.pdf

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<経済産業省のページの抜粋>
中小企業庁は、革新的な製品開発やサービス創造、地域貢献・地域経済の活性化、海外での積極的な販路展開等による国際競争力強化、女性経営者を始めとした人材活用に取り組む、独自の技術・サービスで伸びる取組を行うなど様々な分野で活躍している中小企業・小規模事業者、地域の特性・ニーズを把握し創意工夫を凝らした取組により、地域コミュニティの担い手として商店街の活性化や地域の発展に貢献している商店街の取組事例を「はばたく中小企業・小規模事業者300社」及び「はばたく商店街30選」として選定しました。
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評価頂いた内容を勝手に要約すると・・・

1.伝統の「白生地」の技術を伝承しつつ、和装以外への事業挑戦、受注生産からの脱却(自社ブランド「絽紗」の立ち上げ)、と新しいことに挑戦し五泉の絹織物の可能性を追及をしている。

2.会社の継続だけではなく、衰退しつつある産地全体のことを考え、「五泉」を前面に出したPRで、産地復活を目指し活動している

という事だと思っています。
もちろん、そういう想いでやってきましたし、目標にしていますが、そこまで大それたことはできているとも思えないのが正直なところ。とにもかくにも、和装産業の落ち込みが激しい中で、なんとか自活する道を「一企業」として考えること、を必死にやってきました、他の会社さまからみれば、ごく普通の企業活動なのだと思います。
その中で、自分たちは五泉で100年も続かせて頂いた地域の伝統産業という立場なので、そこに今まで生き残ってきた何か強みがあるのではないか?その強みを何か活かせないか?ということを問いかけ探してきただけです。
運よく色んな御縁を頂き、少しずつ前進しておりますが、大きく何か成果をだせたのか??と自分たちに問うと、受賞された他企業様の内容をみて、選ばれていいのかな~と思うところが大きいです。

ただ、以下の部分について、非常に有りがたく思っています。
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これを広く周知することで、選定された事業者等の社会的認知度や労働者等のモチベーション等の向上を図ることに加え、後進の育成も目的としています。
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そうなんです、これが一番うれしくやりたかったのです。

五泉の絹織物は、五泉市内においても、死んだ・・・(ちょっと言い過ぎか)、死にかけた活気のない産業と思っている人もいるでしょう。ご年配の方はお詳しいですが、今の若い世代がどれだけ知っているのか。まだ会社あったの??なんて思っている人もいるのかもしれません。もちろん、絹織物という伝統産業があることを知っていても、その実態は分かっていないと思います。(黒紋付きの羽二重はほとんど五泉なんですよ~)

新潟県内においては、五泉=ニット、さといも、のイメージが強いですよね。
いろんなイベントに参加して会話すると、五泉=絹織物なんて出てこない、出てこない。笑

このブログ当初から書き続けていますが、伝統を守る為には、次の人材確保に向けた取り組みが必要なのです。
なぜなら、社長と私を除けば、平均年齢60歳以上という現実。汗
知られていないお仕事、お先真っ暗なお仕事に誰が入るというのでしょう?
仮に入ったとしてもその親はどう思うのでしょう??歓迎されるのでしょうか??
お金が得られればいいや、と入った人は長続きしないでしょう。
なぜなら職人さんの仕事は、世間一般のかっこいい系?オシャレ系?のお仕事ではないから。。(ごめんなさい)

でも企業は人なり。
五泉絹織物の伝統を守る為には、何か期待のもてる魅力ある会社になって、五泉の絹織物を一緒にはばたかせてくれる人材を確保しなければならないのです、

ですから、過剰すぎる評価・内容で、なんだかすばらしい企業に見えてしまいますが、それはそれで大感謝し!、早く実態が追い付くように必死にやること!!これをきっかけとして、何より地場の方々に五泉絹織物を知ってもらいたいです。

中小企業庁の発表
http://www.meti.go.jp/press/2016/05/20160525003/20160525003.html

関東の事業者のページ
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/monozukuri300sha/2016/chiiki/kantou_menu2016.html

社長は黒紋付きで出席。中段の左から7番目。地域貢献部門

オリジナルブランド

ひかりのつばさ、ひとひら、まとふ。
シルクストール「絽紗」

rosha

驚くほどやさしいシルクのベビーウェア
しろ「しろずきんちゃん」

silozukinchan

ABOUTこの記事をかいた人

横野弘征

㈱横正機業場(YOKOSHO)専務取締役。新潟県五泉市で絹織物白生地製造を行っています。2013年に36歳でシステムエンジニアから兄と共に家業を継承するため転職。『伝統継承と革新への挑戦』がテーマ。製品(素材)の素晴らしさはもちろん、「100年企業」として培ってきた歴史を支えた職人さんこそが最大の商品として魅力を発信していきます。経済産業省認定 ITストラテジスト取得。