例年冬場は夏物の製造が中心となります。
夏物というと着物では絽、紗などでしょうか。
その織りを活かした絽の帯や絽の衿などの注文も頂き製造しています。
本日は、広巾の紋紗の整経を行いました。(といっても私は勉強で見つつ・・ですが)広巾の織物は着尺用の織機では織れませんので専用の広巾用の織機が必要です。
横正では広巾の白生地の製造も行っています。そして、無地だけでなくジャカード織機による紋意匠の広巾の白生地も製造しています。これは当社の技術力の結晶です。(本当か分かりませんが、日本でほんのほんの数社だけと教わりました)
写真は広巾紋紗の整経時のものです。
整経とは、簡単にいうと、経糸を織機にかける(緯糸を打ち込み織物にする)状態にするため、均一の張力のもとに緻密な糸数で所定の幅と長さに揃えビームという鉄の芯棒に巻き取ります。
一度に設計どおりの幅で経糸を用意する事はできません。何度も何度も繰り返し繰り返し整経機に長さ分だけまき、幅を出していきます。
今回は広巾の白生地のため、まく回数が多いためピンが多くなっています。巻く回数だけなら、今回の商品は当社で扱うもので1,2を争うものです。
経糸に少しでも難がでてしまうと、すべての反物に影響がでます。また、経糸なくして織り始めることはできないのでスピードも要求されます。慎重かつ丁寧かつスピードが要求されるとても大切な仕事と教わっています。