今何をしたいかと聞かれたら、子どもたちへの教育でしょうと全員が答えてしまう。

今まで停滞していたブログを最近になって、書きはじめております。笑

 

今回は、五泉織物協同工業組合の件。

まずはこれをご覧ください。

 

じゃ~ん。

お、なんだこのキャラは!?シルク織物未来学校って??

 

これ、五泉織物工業協同組合で、全力を注いだプロジェクトの成果です!!笑

なんだ未来学校って???

上の画像タッチしても、まだリンクしていません、読み進めた後からです。

 

 

さて、各産地には「組合」なるものがあります。わかりやすく言えば、産地の皆で盛り上げていこう!って集まりでしょうか。

 

1社でできないことも、組合で取り組んだりします。

例えば、産地のブランディング(認知活動)などもそうですよね。

成功例とすぐ思い浮かぶのが、今治のタオル、鯖江のメガネ など。。

もちろん所属する事業者も各々努力しますが、向いている方向が同じであればより強大なチカラとなり、消費者にとって分かりやすくなりますね。

 

五泉のニット工業協同組合も、同じでニットフェスの企画や、五泉ニットブランドのロゴ、販売会、同業者という競合関係を超えて、など産地を盛り上げるために、色々と取り組んでいます。すごいです!!

 

では・・・

わたしども五泉の織物工業協同組合では何をしているのか?

そもそもその存在は???、となると全く不明でしょう。

 

イマドキ、情報を得られるWEBサイトもなかったのです。五泉市役所の織物産業のところに、住所と電話番号、FAXがのっているだけ。

 

たしかに、WEBサイトが必要あるのか?と考えれば、商売の流れも決まっているし、素材なのでPRするほどのことでもないし、と思い、一般的な情報であれば、さほど重要ではないと私も思います。

 

でも、ここに何か活路を見出したいという思いが五泉の機屋にはあった。

 

でも毎年?のように組合で上がるホームページの議論。あったほうがよいのは分かるが、意味はあるのか?効果はあがるのか?と議題にあがるようです。結局やらない。

たしかに、2018年時点で6社ある機屋のなかで、ホームページがあったところは、私どもの1社です。先にも書いたように、白生地工場という特性から情報開示などほぼ必要ないと思っているからです。逆に、情報を出されると困るという取引先もいる業界です。

「一般的に」あったほうがいいのは分かるけど、価値あるの?そこに落ち着いていたのだと思います。

そんな中、私も打ち合わせに参加させて頂きました。どうも、ITの専門家のように思われているらしい。。。。

必要ないなら作らなければいい。でもいつも議題にあがる?その本質をまず突きとめなければ。

 

原点に立ち返り、私たちは今何をしたいのか?

ホームページを作る、いる、いらないという議論よりも、今何が困っているのか?どうしたいのか?という所が大切だと思っています。でも、参加したときにはそこはもう整理されて共通認識になっていました。

 

とにかく大きな課題は、、、

地元の人にすら五泉で絹織物(白生地)をやっているということすら知られていない。

 

つまり、地元の人に「存在を伝える」ということに主眼をおきたいと。そして、特に子どもたちにも知ってもらいたい、というのがありました。なぜなら、今後産地を継続しようとしたときに、知らない産業に子どもたちは入らない!!!、そんなところに親だっていれたくない!!!!

産地のためには超重要テーマです。

でも、それってホームページとリンクしなかったのでしょう。

 

では、どうしていくか??

 

WEBサイトというもので何かを変えられるのか?

よくある組合のページは、産地の歴史、概要、組合一覧など。もちろん、これもとても大切です。

でも、、私が思うにこれだけ情報がありふれている中で、五泉織物工業協同組合のページをみて、心の中に何かクサビを打ち込めるのか?ということです。

 

伝えたいのは誰?→地元の人たち。特に子どもたちへ。

 

つまりホームページの役割自体が、一般的な組合ページでは成り立たないのは明らかなのです。

 

それならば、子どもたちに思いのたけをぶつけるサイトを作ろう!

 

一般的な概念はなくし、これに突っ走る!!!

それには時代に合わせるべきで、

  1. スマホがあたりまえ。
  2. 子供でも飽きずにみれるコンテンツ。
  3. 「なんとなく」伝わる。

 

個人的には3が大事だと思っていて、経験上(何の経験だ・・)いきなり伝えたい!という思いが強すぎると、むずかしくなり逆にひかれます。

 

何も前提知識がない人に伝えるには、赤ちゃんや小学生に伝えるぐらいの、超ゆるゆる、な感じでいきたい、と思いました。

 

おー、五泉てこういう街だったのか。

おぉー、織物とニットでこう違ったのか。

おぉぉー、シルクの織物ってすげぇんだ。

ぐらいな、わおぉぉぉぉを積み重ねていくことが、まず第一歩かなって思います。

0を1にするためのゆるい産業教育。

 

 

ビックリしたのはこの提案をした時に、何か待っていました!とばかりに、反対なし。

 

この手の一般的な枠からはみ出したことをしようとすると大体が反対勢力がでてくる(それって効果あるの?とか)のですが、ゼロ。皆、同じ悩みを抱えていてなんとかしないといけない、と思っていたことが分かった瞬間でした。

そして進めていく上でも、白生地って言葉は一般的ではないよね。子どもたちに伝えるには、絹織物よりも、シルク織物の方が伝わるわるんじゃないかな!

と超柔軟な意見ばかり。さすが、この斜陽産業で残ってきた経営者の方々。アタマが柔軟だぁ。

 

そして、出来上がったのはコレ。(画像をタッチ)

制作は私どものロゴからブランディングまでお世話になっているファジカさんに依頼しました。

そして、私も企画にかなりの熱を注ぎました。(自社の仕事があるから夜な夜な頑張りましたよ!)

 

どう伝わるかは分かりませんが、組合としての公式ホームページとしては前例のない?異色なものに仕上がっていると思いますので、是非見ていただきたいと思います。

そして!!!是非シェアして五泉のシルクを伝えてほしいですね。

実は、前のブログにも書きましたが、一気に3社やめた時期にサイト公開したのですが、あまりに産地の混乱っぷりに、告知を控え、プレスリリースも出しそびれていたのです。ですので是非皆さんご協力ください。笑

 

もちろんWEBサイト作っただけで終わりではないですよ。

  • WEBサイトを軸に五泉の学校への配布物なりで知ってもらえる機会をつくっていきます。
  • 子供には親がセットです。子供から親へ伝えていく逆アプローチを構築します。
  • 学校の産業教育に組み込んでもらい、より一層の認知活動を増やしていきます。
  • まだコンテンツは3つですが、毎年少しずつ増やしていく予定です。

 

街に誇りをもち、五泉を愛してくれる人を一人でも増やす。

そのためにはまずは子どもたちへ愛をもって伝えていく。

将来を見据えた五泉織物工業協同組合の取り組みになります。

 

 

オリジナルブランド

ひかりのつばさ、ひとひら、まとふ。
シルクストール「絽紗」

rosha

驚くほどやさしいシルクのベビーウェア
しろ「しろずきんちゃん」

silozukinchan

ABOUTこの記事をかいた人

横野弘征

㈱横正機業場(YOKOSHO)専務取締役。新潟県五泉市で絹織物白生地製造を行っています。2013年に36歳でシステムエンジニアから兄と共に家業を継承するため転職。『伝統継承と革新への挑戦』がテーマ。製品(素材)の素晴らしさはもちろん、「100年企業」として培ってきた歴史を支えた職人さんこそが最大の商品として魅力を発信していきます。経済産業省認定 ITストラテジスト取得。